ウッズ復帰戦「マスターズ」に全米が注目


 男子ゴルフ今季メジャー初戦のマスターズ・トーナメントが4月8日から4日間にわたり米ジョージア州のオーガスタで開催された。不倫騒動で今シーズンの試合出場をすべて自粛していたタイガー・ウッズ選手が初登場、ゴルフファンはもとより全米のメディアが注目した。


予選ラウンドはスポーツ専門局ESPNが独占放送したが、第1日目のウッズ選手のティーショットだけは、通常の番組をマスターカットして放送する熱の入れようだった。予選ラウンドは週日午後4時(米東部時間))からの放送にもかかわらず、約500万人がチャンネルを合わせ、ケーブル局が放送したゴルフ中継番組の中で、過去最高の視聴者数を獲得した。


また、CBSスポーツは名物ホールといわれるいくつかのホールの模様をインターネット上で生配信したが、このサイトへのユニーク・ユーザー数が予選ラウンド初日、55万件超を記録。絶大な人気を誇る全米大学体育協会(NCAA)主催のバスケットボール競技「マーチ・マッドネス(3月の熱狂)」の決勝戦に匹敵する人気を博した。ちなみに、このサイトへの接続は、オフィスからのものが大半だった模様。AP通信は、「ウッズ選手の復帰戦は、テレビ界の一大イベントになったのは間違いない」と伝えている。また、米全国紙USAトゥデーは、各テレビ局が試合中、ウッズ選手の不倫問題には一切触れなかった点を強調、ウッズ選手を暖かく迎えたことを指摘している。


さて、試合は、最終ラウンド2位から出たフィル・ミケルソン(米国)が4年ぶり3度目の優勝を果たした。ウッズ選手もショットが乱れる中、なんとか踏みとどまり、5打差の4位で終えた。最終ラウンドを独占放送したCBSの最終日視聴率は12%(シェア25%)と9年ぶりの高視聴率を達成。ちなみに、これまでのマスターズ最高視聴率は、ウッズ選手が初優勝した97年の15.8%(シェア32%)。