エミー賞、ドラマ部門に「ソプラノス」


米テレビ界の優秀な番組や俳優などに与えられるエミー賞の発表・授賞式が16日、ロサンゼルスで開かれ、連続ドラマ部門の最優秀賞には有料チャンネル「HBO」の「ザ・ソプラノズ:哀愁のマフィア(邦題)」が選ばれた。1999年にスタートした同番組は、米ニュージャージー州を舞台にマフィア家族の葛藤などを描いたもの。有料チャンネルで配信されながらも地上波ネットワークも脱帽する米テレビ界を代表する大ヒット作になっていたが、今年6月に全シリーズが完結している。ちなみに、ドラマ部門の最優秀賞に放送が終了した番組がノミネートされたのは極めて異例のケース。

また、連続ドラマ部門の主演男優賞はABCネットワークの弁護士ドラマ「ボストン・リーガル」のジェームズ・スペーダーが、主演女優賞は、同ネットワークの新ドラマ「ブラザーズ&シスターズ」のサリー・フィールドがそれぞれ受賞した。「ブラザーズ&シスターズ」は、こく平凡な家庭に生まれた兄弟姉妹が親の期待を担いながら、様々な人生を生き抜いていく姿を描いている。

米テレビ界の人気ナンバーワン番組にランクされているオーディション番組「アメリカン・アイドル」は、リアリティー番組カテゴリーの演出賞など7部門にノミネートされたが、最優秀賞をNBCネットワークの「ザ・アメイジング・レース」にさらわれた。一方、ドラマ部門と並び栄誉ある賞とされているコメディー・シリーズ作品賞にはテレビ番組の脚本家を主人公にしたユニークな番組「30ロック」(NBC)が選ばれた。

ところで、毎年高視聴率を獲得する同授賞式の中継番組(米東部時間夜8-11時)はFoxネットワークで放送されたが、ニールセンの速報によると、裏番組にアメリカンフットボールの人気カードがあったこともあり、視聴率は昨年比19%減となる10.6%(シェア16%)と低調だった。