オンライン・ビデオ視聴が6割増へ

米インターネット調査会社「eMarketer」がこのほど発表したネット上の動画に関するレポートによると米国内のオンライン・ビデオ利用頻度が急増中。2006年に1億1,140万件だったユニーク・ビジター数が、2011年までには6割強増の1億8,300万件に増加すると見込んでいる。

また、インターネット利用者におけるオンライン・ビデオ利用率は2006年の62.8%から2011年には86.6%に増えるという。 同調査会社の上級アナリスト、ポール・バーナ氏はレポートの結果について、「オンライン・ビデオの普及につれテレビ業界や映画業界から視聴者や観客を奪う脅威になると懸念を示す声が上がっている。

その一方で、オンライン・ビデオがコンテンツの2次利用に最適な手段になると期待を寄せる向きもある」と述べ、業界内の複雑な反応ぶりを紹介している。 ところで、ネット上の動画広告への関心も高まり、2011年までには動画広告に対するユニーク・ビジター数は1億6,500万人を上回る見込み。広告業界からもオンライン・ビデオに熱い視線が注がれそうだ。

同調査によると、オンライン・ビデオの中で一番人気の高いカテゴリーはニュース。これに映画とテレビ番組の予告編が続き、3位にはミュージック・ビデオがランクされている。なお、eMarketerではオンライン・ビデオ視聴に欠かすことの出来ないブロードバンド(高速大容量)通信の利用者が2011年までに2億人に到達すると見ている。