オンライン上のテレビ番組視聴が増加傾向


「番組を見るならやはりテレビで」という人が、まだまだ圧倒的な数を占める中、インターネット上で視聴できる動画サービスが人気急上昇中で、中でもテレビ番組をオンライン視聴する人の数が増えているようだ。そんな傾向を裏付ける2つの調査結果がこのほどほぼ同時に発表された。

米民間調査機関「コンファレンス・ボード(全米産業審議会)」と広告やメディアの調査会社「TNSメディア・インテリジェンス」が共同で行った調査によると、インターネット利用世帯の中で、「オンライン上でテレビ番組を見る」と答えたユーザーは全体の16%と、昨年に比べ倍増していることが分かった。コンファレンス・ボードの消費者リサーチ・センターの所長を務めるリン・フランコ氏は、「16%のオンライン・ビデオ視聴者は氷山の一角に過ぎない」と述べ、潜在的な視聴者数はかなり大きいと見ている。

また、米市場調査会社「インスタット」によれば、あらゆる分野のオンライン・ビデオ視聴が増大しており、生活者の大半が「オンライン・ビデオがテレビ番組視聴方法の主流になる」と考えているようだ。 コンファレンス・ボードの調査では、オンライン・ビデオ利用者の過半数の人が一番利用するコンテンツにドラマ番組を挙げており、昨年までトップだったニュース番組と逆転した。

ところで、フランコ氏は、大部分の人が無料のオンライン・ビデオ・サイトを利用している点を強調、「有料サイトは受け入れられないのではないか」と分析しており、オンライン・ビデオ・サイト構築の際に参考になる調査報告と言えそうだ。