グーグル携帯参入を絶賛


インターネット検索最大手の米グーグルは5日、携帯電話事業に本格参入すると発表した。自社が開発した携帯電話向け基本ソフト(OS)「アンドロイド」を無料で提供し、業界標準として浸透させたい狙いだが、日本のNTTドコモやKDDI、米国からはモトローラなど世界の通信大手33社が提携に名乗りを上げている。グーグルの思惑通りに進めば携帯業界の勢力図が大きく変わる可能性も指摘されている。

そして、このグーグル新戦略を7日付のニューヨークタイムズ紙が社説で取り上げた。「2007年に起きた最も重要なテクノロジーに関する出来事が2件あるが、双方とも携帯電話に関するものだった」とし、アップル社が6月に発売した新型携帯電話「iPhone(アイフォン)」とならび、このグーグルの携帯電話参入に注目している。 「携帯電話を使ったインターネット接続利用の拡大を広げ、グーグル社の収入源であるネット広告事業の拡大を狙っていることは明白だが、グーグルの新OSの応用によって、我々が利用している携帯電話がより多様な対応が出来る、かつ革新的なものに生まれ変わる可能性を秘めている」と大きな期待を寄せている。

さらに同社説は、「現在の携帯電話市場は、ネットワークを提供する一部の通信会社によって支配されているが、グーグルの参入により、OSを機軸とした新たな携帯電話市場に変遷するのではないか。生活者により多くの選択肢を与える結果にもつながるはずだ」などとしている。そして、「近い将来、携帯電話はミニ・コンピューターの役割を負い、生活者に様々な方法で世界と繋がれる場を提供することになる」と結んでいる。