ケロッグ社、フェリプス選手との契約更新せず


コーンフレークなどシリアル・メーカーとして知られるケロッグはこのほど、米競泳スター、マイケル・フェルプス選手とのスポンサー契約を更新しないと発表した。北京五輪競泳で8個の金メダルを獲得したフェルプス選手は、大麻吸引問題で、米国水泳連盟から向こう3ヶ月間の大会出場停止処分を受けたばかり。

ケロッグ社は声明の中で、「マイケルの行動は、ケロッグの企業イメージにそぐわない」として、今月で満期となる契約を更新しないことを明らかにした。同社ではフェルプスの写真を、コーンフレークの箱に大々的に載せていた。ケロッグ社は、現行契約金などは公表しないとしている。

米水泳連盟は、「出場停止処分は、マイケルの行動が多くの人々、得にマイケルを英雄や模範となる人物と見上げていた数百万人もの子供たちを落胆させたことに対するもの」との声明を出していた。フェリプス選手は、大麻を吸引したとみられる写真を英タブロイド紙に報道され、「不適切な行動だった」などと謝罪している。

フェルプス選手の大麻疑惑が浮上後、同選手との契約関係を見直したのはケロッグがはじめて。同選手と契約関係にある競泳用水着メーカー「スピード」やスイス高級時計メーカー「オメガ」はフェルプス選手の謝罪を受け入れるとしているほか、業界誌アドバタイジング・エイジによれば、全米最大のサンドイッチ・チェーン「サブウェイ」はスポンサー契約を維持することを発表。クレジットカード大手「ビザ」は態度を保留している。同誌は疑惑浮上前のフェルプス選手のスポンサー契約料を約1億㌦(約90億円)と推定している。