ケーブル局、新番組をオンライン配信


世界最大のメディア企業タイムワーナー傘下のケーブル局「TNT」と「TBS」が今夏放送する7本すべてのオリジナル番組を放送直後にウェブサイトに配信することになった。オンライン視聴が可能になる番組は、TNTの犯罪捜査ドラマ「The Closer」やTBSのコメディー番組「House of Payne」など、いずれもケーブル局代表する人気番組ばかり。

これまで新シリーズのプレミア版や最終回が番組広報のためにオンライン配信される例はあったが、大手ケーブル局が、シリーズすべてをネット上に開放するのは初めて。

ケーブル局に視聴世帯可能数に見合った加入料の分担金を支払っているCATV側の中には、オンライン配信による視聴率への影響を懸念する向きもあるようだ。また、番組をVOD(ビデオ・オン・ディマンド)サービスで提供するCATV事業者などが警戒心を示していることもあり、今後同様のオンライン配信がどれほど活発になるかは不透明。

しかし、TNT・TBSのマーケティング担当者は、「我々の狙いは新たな視聴者の獲得。そして、放送を見逃した人々に番組視聴の機会を提供できれば最高だ」と新サービス立ち上げの背景を説明している。TNTやTBSの番組は放送翌日未明(米東部時間午前3時、西部時間深夜零時)にはオンライン上(www.TBS.com、www.TNT.tv)で視聴できるようになる。放送期間はOA後1ヶ月間に限られる。