コンバーター・クーポン券配布は全世帯に


米国ではデジタル放送への完全移行が2009年2月17日に設定されているが、政府支援策の一つであるコンバーター購入のためのクーポン券支給ルールに変更が出た。

米商務省はこのほど、アナログテレビを所有しているすべての世帯に40㌦(約4,800円)相当のクーポン券受給資格を与えると発表した。これまで受給資格は、全米に約2,000万世帯と言われる直接受信世帯に限るとされていた。

新ルールにより、ケーブルテレビ(CATV)や衛星放送の加入世帯が、これらのサービスに接続されていない2台目のアナログテレビ用にクーポンを受け取ることが出来る。 クーポン券の支給は低額所得者のみを対象にすべきだとの意見もあるが、「ハリケーンや大停電時にCATVや衛星放送加入者がデジタル放送を直接受信できる体制にすべきだ」などとする主張(米4大ネットワーク)が新ルールを後押ししたようだ。

クーポン券の配布は2008年の1月1日から開始される予定。各世帯はクーポン券2枚まで申請することが可能。支給は先着順で、計上されている9億9,000万㌦(約1,190億円)の予算が底をつくまで続けられる予定。もし、この時点で受給もれの世帯が多い場合は、新たに5億1,000万㌦(約612億円)の特別予算が組まれるという。ただ、その場合支給の対象は直接受信世帯のみに限られる。