ゴールデングローブ賞の候補作発表


米国で上映・放送された映画やテレビ番組の優秀作に贈られ、アカデミー賞の前哨戦ともいわれるゴールデングローブ賞の候補作がこのほど、発表された。

テレビドラマ部門の作品賞には有料チャンネルの雄「HBO」の番組でモルモン教徒の一夫多妻家族を描いた「Big Love(ビッグ・ラブ)」やABCネットワークの人気医療ドラマ「グレイズ・アナトミー(恋の解剖学:邦題)」など5番組がノミネートされた。また、ミュージカル・コメディー部門の作品賞には、ABCネットワークの「Pushing Daisies(プッシング・デイジー)」(死人を指先で触るだけで蘇生させることの出来る能力を持った男をめぐる不思議な物語)や有料チャンネル「Showtime」の人気コメディー番組「Californication」など5番組がノミネートされた。

全体では地上波ネットワークのノミネート数が21だったのに対し、ケーブル局が39。ケーブル局の番組がネットワーク番組を圧倒していることが特筆される。中でもHBOが単独でノミネート数18を獲得、同局のプレスティージを守った。

一方、映画部門では、英国の裕福な家庭の次女としてうまれた作家志望の女性をとりまく複雑な恋物語を描いた「Atonement (つぐない:邦題)」が作品賞受賞候補の最右翼として注目されている。

ゴールデングローブ賞は、ハリウッド外国人映画記者協会の会員の投票で選定され、作品賞の他、主演男女優賞や監督賞などテレビ番組が11、映画では14カテゴリーに賞が贈られる。授賞式は1月13日にビバリーヒルズで開催され、NBCネットワークが全国向けに中継する予定。ただ、全米脚本家協会がストライキに入っており、このストを支持している俳優たちが式に出席するかどうか微妙な情勢だ。