サッカーW杯スポンサー契約、ビザが獲得


FIFA(国際サッカー連盟)はこのほど、クレジットカード大手「ビザ・インターナショナル」と8年間総額1億7,000万㌦(約204億円)となるワールド・カップ(W杯)のスポンサー契約を結んだ。FIFAのジョセフ・ゼップ・ブラッター会長が、6月27日に開かれた理事会後、記者会見し発表した。新契約は来年1月スタートの予定。ビザはFIFAが主催する2010年、2014年両W杯と女子W杯のスポンサー権利を獲得することになる。ビザは2012年までのオリンピック・スポンサーの権利も保有しており、世界の2大スポーツ・イベントを通して同社の存在感をアピールすることになる。

W杯視聴者数は五輪を上回るとも言われる高視聴率イベントだが、特にクレジットカード企業にとって利用者拡大を狙う中南米諸国でのファンが多く、カード会社の間で熾烈な戦いが繰り広げられていた。

W杯契約については、これまでビザの強力ライバル「マスターカード」が16年間に渡り保有していたが、昨年末、FIFAがビザをスポンサーに指名したため、これを不服としたマスターカードがFIFAを相手取って告訴していた。

マスターカード側の言い分は、「将来のW杯スポンサー契約で優先権を持つのは当社。すでに新契約のドラフト案も出来上がっている」などとするものだった。米連邦地裁もマスターカード側の訴えを全面的に支持、FIFAに対し、ビザの指名は契約違反だとして、スポンサー権利をマスターカードに与えるよう求めていた。その後、この判定を不服としたFIFAとマスターカードの間で法廷闘争が繰り広げられていたが、6月下旬に和解した。