スマートフォンの利用が急上昇中

携帯電話とパソコン機能を備えるスマートフォンに代表されるモバイル機器の利用が米国で急上昇している。大手広告会社インターパブリック・グループ傘下のユニバーサル・マッキャンとインターネット接続サービス大手AOLがこのほど発表した共同調査によると、メディア媒体に費やされる時間の7分の1が、モバイル機器によるものであることが分かった。同調査では、向こう2年間に同利用時間が60%も増加する見込みで、こうした傾向を見逃さないよう広告主などに呼びかけている。


同調査によると、現在、米国でインターネットにモバイル機器でアクセスする人は6300万人。そのうち1900万人が、一週間に必ず一度はネットにアクセスする頻繁利用者。AOLのスチュアート・ロドニック専務は、業界誌メディアウィークに、「モバイルが生活習慣の変革を促している」と分析している。

ロドニック氏によれば、スマートフォンなどを使ってインターネットを利用している人の80%が「サービスに満足している」「日常生活に非常に役立っている」と答えた。また、利用方法については、95%が「空き時間に利用する」と答えたほか、81%が「職場で利用することもある」と答えた。その他、81%の人が買い物中、80%が自宅、65%が出勤途中に利用すると答えた。

利用目的については、地図や道案内の確認が多い。そのほか、レストラン・ガイド、映画案内、ソーシャル・ネットワーキング(SNS)、さらにはニュース閲覧などが挙げられている。

今回判明した米生活者によるモバイル利用状況について、同調査は、「消費者は移動中でも様々な場所からインターネットにアクセスしていることが明らかになった。消費者とのより多くの接触を重要課題に挙げている広告主にとって、かつてない機会が生じている」と結論付けている。