スーパーボウルCM販売が"驚くほど順調"


米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)の王座決定戦であるスーパーボウルは、国民的な行事であるとともに、米テレビ界最大のイベントとして位置づけられている。来年はCBSネットワークが中継番組を担当するが、広告不況にもかかわらず、CMの売れ行きが好調に推移している。


広告業界専門誌「アドバタイジング・エイジ」によれば、11月中旬時点で、番組中に放送されるCM枠の約9割が売れきれた。同ネットワークのスポーツ営業・マーケティング担当のジョン・ボガス専務は、「驚くほど順調に売れている」と語っている。ボガス氏によれば、CM販売ペースは2007年のものを上回るほどの勢い。


同中継番組はプライムタイムに3時間以上に渡って放送されるが、30秒CMの数は62ほどに上ると見られている。CBSが提示しているCM料金は1スポットあたり、推定250~300万㌦(約2億2500万円~2億7000万円)。中でも高額に設定されているゲーム開始直後の枠(Aスポット)はすでに完売となっているという。現時点で売れ残っているCM枠は、第4クォーターに集中している模様だ。


スーパーボウルのCM販売状況は、その時の米広告市場のバロメーターとされているが、今年度は不況経済を反映し、常連の広告主ゼネラル・モーターズ(GM)やフェデックス(FedEx)がスポンサーを辞退し話題となった。来年はGMがスポンサーに復帰する模様で、新スマートフォンの販売を予定している通信機器大手モトローラもスポンサーに名乗り出ている。

ちなみに、今年の中継番組は、平均視聴者数9870万人を獲得、スーパーボウル史上最高記録を樹立した。次回は、来年2月7日、フロリダ州マイアミ(写真)でアメリカン・カンファレンス(AFC)とナショナル・カンファレンス(NFC)の覇者の間で戦われる。