スーパーボウルが視聴者数記録更新


米テレビ界最大イベントであるばかりか米スポーツ界最大の祭典といえば、アメリカン・フットボールの王者決定戦「スーパーボウル」。その第42回大会が3日、アリゾナ州グレンデールで開催された。試合の模様はFoxネットークを通じて全国向けに米東部時間18時過ぎから4時間余りに渡り中継されたが、ニールセン社の速報によると、平均視聴者数9,750万人を獲得、スーパーボウル史上最高記録を樹立した。第4クォーターの視聴者数は1億人を超えたという。

今年の対戦は、1972年以来の偉業となるレビュラーシーズン全勝で勝ち抜いてきたボストン・ペイトリオッツのスーパーボウル制覇がかかっていたこともあり、例年以上に注目が集まった。試合は最後まで接戦が繰り広げられたが、試合終了直前にニューヨーク・ジャイアンツが逆転優勝した。

世界一高額な料金が課せられるCMも30秒枠が平均270万㌦(約2億9,000万円)と昨年比10万㌦増の史上最高額を記録したほか、放送時間によっては300万㌦(約3億2,000万円)の値がついた枠もあった模様だ。用意された63枠すべてが完売。おかげでFoxネットワークの広告収入も2億2,500万㌦(約240億円)、直営局の売上を合算すれば総額2億6,000万㌦(約278億円)(メディアウィーク誌)に達したという。

ところでスーパーボウルで放送されるCMは、高額な制作費が投入された斬新なものが多く、「CMが見たくてスーパーボウルを見る」という視聴者が少なくないほど。今年のスーパーボウルCMの傾向は、暴力的なものが目立った昨年に比べ、「やさしく親切なタッチ」の内容のものが目立ち、CM視聴率も一段と高かったようだ。HDD内蔵レコーダー(DVR=デジタル・ビデオ・レコーダー)の大手ティボ社によると、DVRでCMを繰り返し見た視聴者数が試合を見た人を上回ったという。