スーパーボウルにネット会社がCM


米スポーツ界はもとより、テレビ界の最大イベントとして知られるスーパーボウル(米ナショナル・フットボール・リーグNFLの王座決定戦)の中継番組は、最も高額なCM料金が課せられることでも知られる。


スポンサーには、ビールメーカー大手、アンハウザー・ブッシュをはじめ、飲料大手コカ・コーラ、さらにはファーストフード、保険や小売業界大手などが名を連ねるのが常だが、来年は変わった新顔が登場することになり広告業界で話題になっている。新スポンサーは、テキサス州をベースにしたバケーション斡旋会社「HomeAway」。夏休みや冬休みで旅行を計画する人のために、超廉価な滞在先や宿泊設備などを紹介するビジネスをインターネット上で展開している。


同サイトの創設者ブライアン・シャープル氏は、「1億人が視聴するとされるスーパーボウルの威力で当社の新サービス展開に弾みをつけたい」とCM購入の動機について述べている。ネット企業がスーパーボウルにCM出稿するのは始めてのことではないが、同社がほとんど無名の企業であること、しかも不況下にあえて出た動きということもあり、スーパーボウルの威力を改めて浮き彫りにした格好だ。


スーパーボウル、来年はCBSネットワークが放送することになっているが、30秒CMが270~280万㌦(約2億4300万円~2億5200万円)で取引されている模様で、10月下旬の段階で全62枠のうち、すでに50枠ほどが売れているという。今年2月に開催されたスーパーボウルはNBCが放送したが、その際のCM料金の最高額は300万㌦(約2億7000万円)に達した模様。

しかし、米広告業界では、「昨今の経済状況を考慮すれば、素晴らしい売れ行き」と、CBSの取引に高い評価を下している。スーパーボウルは、来年2月7日、米フロリダ州マイアミで開催予定。