タイガー不倫騒動で米広告界に大きな波紋


不倫問題で揺れる男子ゴルファーのスーパースター、タイガー・ウッズ選手が、12月11日、ツアー大会出場を無期限見合わせると発表した。この発表を受けて、イメージキャラクターを勤めるコンサルティング会社大手「アクセンチュア」が13日、「慎重に考慮した結果、社のPRイメージに、もはやそぐわなくなったとの判断に至った」と、ウッズ選手とのスポンサー契約を解除すると発表。剃刀メーカー「ジレット」も、同社の広告に対するウッズ選手の役割を制限する発表をしており、広告業界に大きな波紋が広がっている。


ウッズ選手は、スポーツ関連商品を扱う世界的企業「ナイキ」やなど多数の企業と、合計契約料が推定年間1億㌦(約90億円)を超える(ウォールストリート・ジャーナル紙)超大型の契約を結んできた。ナイキなどは、「ウッズ選手の決断を支持する」などとしているが、テレビCMなどからは静かに撤退を始めている。米調査会社ニールセンが、ネットワークテレビと19のケーブル局の番組を調べた結果、11月29日にNBCネットワークが放送したアメフト番組中に登場したジレットのCMを最後に、ウッズ選手のCMがすべて姿を消しているという。


一方、ウッズ選手が出場しない試合の中継番組の視聴率は顕著に下がるというデータが挙がっており、放送業界も頭を抱えている。また、ウッズ選手が長期に渡りトーナメントに出場しなければ、大スポンサーも撤退し賞金総額も減ってしまう可能性もあることから、ツアーに参加する選手の間にも動揺が広がっているという。


ところで、同騒動に関する情報を探し求める消費者がインターネットに殺到している。AP通信などによれば、検索エンジン大手ヤフーやグーグルは、マイケル・ジャクソン氏急死やオバマ大統領の就任式に次ぐ、ヒット数を記録しているという。特にヤフーでは、ウッズ選手の名前を使った検索数がここ30日間に3000%も上昇。ヤフーの第4四半期の広告売上に大きく貢献する勢いだという。