ダウンロード市場、4年後に41億㌦規模


米国ではブロードバンドを利用した動画配信サービスがますます人気を博しているが、映画やテレビ番組をコンテンツとしたダウンロード・ビジネスが2011年までに41億㌦(約4,920億円)規模の市場に成長するとした予測が出た。このほどメディア市場調査会社「アダムス・メディア・リサーチ」が発表したデータによると、2006年に米消費者が映画やテレビ番組をオンライン上で購入した額は約1億1,100万㌦(約133億2,000万円)。今年は4億7,200万㌦と約4倍以上の売り上になる見込み。来年以降も急速な伸びを続け、4年後の2011年には41億㌦に達するという。

アダムス・メディア・リサーチ社のトム・アダムス社長は、「インターネットがビデオ配信に革命をもたらすのは確実な情勢だ」と述べている。同社によると、今年6月に発売予定の「アップルTV」など、パソコンとテレビの接続機器の登場がダウンロード市場の成長エンジンの役割を担うことになりそうだ。アップルTVはアップル社製で、インターネットからダウンロードしたパソコン内の画像データを無線経由でHDテレビなどに映しだすことが出来る機器。価格が299㌦(約35,900円)程度と比較的安価なことと、「やはりビデオ画像はテレビで見たい」とする消費者が多いことから、類似品が普及するのも時間の問題と見られている。

ただ、成功の鍵は関連機器の使いやすさ。インターネット商取引調査会社「eMarketer」は、「アイポッドのように、番組などが簡単にダウンロードでき、しかもテレビとの接続が手軽に出来れば、一挙にブレークする可能性もある」と指摘している。同社の予測によると、ダウンロード市場ではテレビ番組の売れ行きが映画を大きく引き離す勢いで伸びるという。