チューナー購入券の配布作業開始


2009年2月18日に設定された地上波テレビの完全デジタル化を1年後に控えた米国で、アナログテレビでデジタル放送の視聴を可能にする簡易チューナー購入を補助する政府発行のクーポン券配布手続きが始まった。クーポン券取得のための申請受付は、1月1日から始まったが、同事案を担当する米商務省傘下の米電気通信情報局(NTIA)によると受付け開始40時間以内に希望者数は50万人を上回ったという。

クーポン券は一世帯当たり2枚の申請が出来るため、希望数は100万枚を越えている。NTIAはクーポン券発給などに15億㌦(約1,650億円)の予算を計上、3,350万枚分を用意している。このうち2,200万枚は、ケーブルテレビ(CATV)や衛星放送の加入者を含め先着順に配給されるが、残りのクーポン券に関しては対象が直接受信世帯に限定される。

ニールセン社によると、全米に1億1,280万世帯といわれるテレビ世帯のうち、直接受信世帯はその13%に相当する1,430万世帯。NTIAではクーポン券の受給希望総数が、多くても2,600万件に留まると予測しており、すべての直接受信世帯がカバーされるはずだとしている。ちなみに、CATVや衛星放送加入者は同サービスに接続していない2台目、3台目のテレビにチューナーが必要になる。

クーポン券の補助額は1枚40㌦。チューナーの小売価格は50~70㌦(約5,500~7,700円)のレンジで販売されると見られている。希望者は24時間体制のホットラインの他、NTIAが設置したインターネット・サイト(www.dtv2009.gov)にアクセスし申し込むことが出来る。受付は、2009年3月31日まで。