テレショップ大手の合併話が浮上

米テレビショッピング専門局最大手「QVC」と同2位「HSN(ホーム・ショッピング・ネットワーク」の合併話が浮上している。米広告業界誌「Adweek(アドウィーク)」によると、ジョン・マローン氏率いるメディア企業「リバティーメディア」が所有するQVCがバリー・ディラー氏率いるIAC(インタラクティブ・アクティブ・コーポレーション)が所有するHSNを買収する方向で、両社が話し合いに臨んでいる模様。

HSNの要求額をQVC側が不当に高すぎるとして交渉は小休止状態だが、アドウィーク誌によると、今年中に交渉がまとまる可能性があるという。HSN側は両社の合併による相乗効果がQVC側に与える恩恵を強調しているが、QVC側は納入業者の共有など若干の相乗効果が生まれる可能性は認めるものの、大きなインパクトは期待薄としている。

テレショップ市場アナリストのジェフリー・シェルトン氏はアドウィーク誌に、「合併となれば、ディラー氏にインターネット事業に専念できる機会を与え、マローン氏にはライバル・ショッピング局を手中に収め、リバティーメディア帝国の建設にまた一歩近づく機会を与えることになる」と、分析している。 QVCは1986年に創設され2006年の売上高は71億㌦(約8,165億円)。

HSNは傘下の「ShoeBuy.com」などのオンライン・ショッピング・サイトも含め同年の売上高は29億㌦(約3,335億円)。もし、合併となれば年間売り上げが100億㌦(約1兆1,500億円)にも上る、巨大テレビショッピング局の誕生となる。