テレビ・映画はネットで視聴


米国ではテレビ番組や映画などをインターネット上で視聴する習慣が生活者の間で定着し始めている。そして、その利用時間がテレビなど既存媒体の視聴時間を上回っていることが明らかになった。米コンサルティング会社大手「プライスウォーターハウスクーパース(PwC)」がこのほど発表した調査結果「The Speed of Life」によれば、パソコンと携帯電話、さらには携帯情報端末などを使ってテレビ番組や映画を視聴する時間、そしてビデオ・ゲームを楽しんだり新聞記事の閲覧する時間は1週間当たり19.3時間。テレビを見たり新聞を読む、さらには映画館に行って映画を見る時間の合計15.8時間を上回っていることが判明した。

 

テレビ番組と映画をネット上で見る時間を見ると12.4時間(週間)となっており、「テレビをつけて番組を見る」「映画館に行って映画を見る」時間8.9時間を上回っているのが特筆される。 テレビに絞って見ると、「インターネット上でテレビ番組を見る」時間が1週間当たり7.3時間だったのに対し、「テレビ(受像機)で番組を見る」時間は6.5時間だった。

 

ちなみに、新聞や書籍・雑誌の場合は、「ネットで閲覧」時間が4.4時間()と、「新聞や本を手にとって読む」時間1.9時間に大きく水を開けているのが特徴だ。また、同調査ではこうしたデジタル世代“が若者ばかりでなく、中高年層にも拡大していることが分かった。4559歳層のデジタル利用時間は8.3時間(週間)で、テレビを視聴したり新聞を購読する時間9時間(同)に肉薄している。

 

PwCは、「スマートフォン(高機能携帯電話)やアップル社製のタブレット型情報端末アイパッドなどの普及、さらにはインターネット配信に進出したビデオレンタル大手ネットフレックス人気が急上昇していることなどを指摘、米消費者の番組や映画の視聴方法、さらにはそうしたコンテンツのレンタル及び購入方法に極めて大きな変化が起きている」と結論付けている。調査は、1859歳の男女560人を対象に107月に実施された。