ディベート番組視聴率が記録ラッシュ


米大統領選挙の民主・共和両党の候補者指名争いは、両党とも今月3日のアイオワ州の党員集会を皮切りに接戦が繰り広げられている。国土の広い米国でより多くの有権者に自らをアピールする重要な場とあって候補者が積極的に参加するのがテレビ討論会。視聴率も好調で、1月だけで様々なテレビ局主催のテレビ討論会がすでに10回放送されている。

そんな中、CNNテレビが1月21日、主催した民主党候補間のディベート番組(米東部時間20:00-22:00)が平均視聴者数490万人を獲得。ニュース専門局が主催した討論会の視聴率で、歴代トップを記録した。報道系番組のスポンサーがターゲットにしている視聴者層(25~54歳)でも約200万人と、高い視聴者数だった。民主党で激しい首位争いを繰り広げるヒラリー・クリントン候補とバラク・オバマ候補との舌戦に有権者から強い関心が寄せられたようだ。

関心はこの討論会だけに留まっていない。昨年11月から放送されているディベート番組のどれを見ても、前回の大統領選の年を大きく上回る人気ぶりだ。業界誌「バラエティー」は、「両党とも混戦状態で、どの候補が抜け出すのか興味津々。視聴者はまるで『アメリカン・アイドル』(人気オーディション番組)を見る感覚で視聴しているのではないか」と分析している。

ちなみに、これまでニュース専門局のディベート番組で最高視聴率を記録していたのが同じくCNNが昨年11月、人気動画投稿サイト「ユーチューブ(YouTube)」と共催し、共和党候補者を招いて開催した番組。この時の平均視聴者数は450万人だった。一方、ディベート番組全体で最高視聴率を獲得したのは地上波ABCネットワーク。1月5日に主催した民主党候補のディベート番組の平均視聴者は940万人を記録した。