トーク番組最終回に超高価CM料金


米トーク番組「オプラ・ウィンフリー・ショー」(OWショー)の最終回で放送される30CM100万㌦の声がかかり大きな話題を呼んでいる。過去、人気番組の最終回のCM100万㌦以上の値がついたことはあるが、いずれもプライムタイム番組ばかり。OWショーは午後4時(米東部時間)に全国向けにシンジケート放送されているいわゆる「データイム番組」で、視聴者数がプライムタイムに比べ一桁以上少ない同時間帯の番組にこれほど高額なCM料金が課せられるのは極めて異例なことだ。業界誌「ハリウッド・レポーター」は、「開いた口がふさがらないほどの値がついた」と紹介している。最終回は525日に放送予定。

 

OWショーは、オプラ・ウィンフリー氏が過去25年間にわたり司会をしてきた番組で、「ウィンフリー氏から声がかかれば断るゲストはいない」といわれるほどの影響力を誇ってきた。独特の話術とカリスマ性にも富んだウィンフリー氏は、しばしば“トーク番組の女王”とも呼ばれてきた。番組のゲストには芸能界やスポーツ界のスーパースターやオバマ大統領をはじめ政界の大物などが登場した。ちなみに、2008年に行われた米大統領選挙では、いち早くオバマ候補支持を表明。選挙集会に足を運び大勢の支持者を動員するなど、オバマ旋風を起こした立役者の一人とも言われている。

 

OWショーは、ニューヨーク市にあるWABCテレビなど、主にABCネットワーク系列で放送されてきたが、いずれの局もOWショー直後に編成しているローカルニュース番組がOWショー人気に支えられ高視聴率を獲得してきた。いまのところ、OWショー番組に変わる強力な番組は見当たらず、各ローカル局は頭を抱えているのが現状だ。ウィンフリー氏は、今後、米ケーブル局大手ディスカバリー・コミュニケーションと共同出資で今年正月開設した「オプラ・ウィンフリー・ネットワーク(OWN)」の運営に専念するほか、新トーク番組も同チャンネルで再出発することになりそうだ。 <テレビ朝日アメリカ 北清>