「ニュースはインターネットから」が急増


 米国でニュースを知る手段として既存メディアよりもインターネットを選択する市民 が増えている。 米調査会社「ピュー・インターネット・ライフ・プロジェクト」がこのほど発表した調査結果によると、ニュースはインターネットで入手すると答えた人が全体 の61%にも上り、新聞(50%)やラジオ(54%)と答えた人を上回った。ローカルテレビ(78%)やネットワークテレビ(73%)からと答えた人が相 変わらず多いものの、インターネットは全媒体中3番目に躍り出た。


また、同調査によると、インターネットに接続したパソコンとともに、携帯電話などを合わせて使用する傾向が増えている。ソーシャル・ネットワーキング・ サービス(SNS)の活用も積極的に行われており、ニュースの入手手段が多岐にわたっていることが浮き彫りになった。従来は、情報源を特定の新聞やラジオ 局の購読・聴取に頼っていた人が多かったが、現在では「特にひいいきにしているメディアはない」人が全体の65%を占めていることも分かった。


さらに、全体の46%が、その日のニュースを知るために、「4~6の手段を使う」と答えているのに対し、一手段からと答えた人はわずか7%に留まっている。ピュー社は、「市民が特定媒体を利用する時代は終わった」と分析している。


同調査では、また、インターネット上で提供されるニュース・サイトを「自分の興味に合わせ設定している」人が28%、SNSやニュース・サイトなどに「自 分の感想を書き込んだことがある」と答えた人が37%に上っていることから、全体の傾向は、「Portable(持ち運びできるもの)」 「Personalized(個人化されたもの)」「Participatory(参加型のもの)」からなる3つのキーワードに集約できるとしている。