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 インターネット検索最大手のグーグルが、ソニーや米半導体最大手インテルなどと提 携し、インターネット上のコンテンツをテレビで気軽に視聴できる「グーグルテレビ」の開発に着手した。ニューヨーク・タイムズ紙やウォールストリート・ ジャーナル紙などが3月18日、一斉に報じた。グーグルがスマートフォン(多機能型携帯電話)用に開発した基本ソフト(OS)「アンドロイド」を基盤に、 テレビ画面上でネット検索などのパソコン操作が手軽にできるほか、効果的な広告表示などの機能も組み込まれるという。


「グーグルテレビ」開発はまだ初期段階で、具体的な事業内容などは不透明な部分が多いが、「携帯電話のOSへの進出に成功したインターネットの巨人(グー グル)が、テレビに進出し、さらなる収入拡大を狙っている」(ニューヨーク・タイムズ紙)、「ソニーにとっては、競争率の激しいテレビ受像機市場を勝ち抜 くための、他社製品との差別化につながる可能性がある」(ウォールストリート・ジャーナル紙)などと大きな反響を呼んでいる。


米調査会社「ライクマン・リサーチ・グループ」によれば、米国内におけるネット対応型テレビの普及率は24%と、人気上昇の兆しを示しており、情報技術 (IT)業界やテレビ業界のトップ企業3社が手を組んだことで、普及が一気に加速する可能性もありそうだ。


ちなみに、ライクマンの調べでは、人気動画配信サイト「Hulu(フールー)」やユーチューブで配信されるテレビ番組などをテレビに接続して、一週間に一 度は見ていると答えた人は、全体の24%。別な調査会社「ヤンキー・グループ」によれば、米国内のHD(高精細度)テレビの23%が、インターネット対応 型になっているという。


ところで、ネット対応型のテレビが普及すれば、ケーブルテレビ(CATV)サービスの加入者が離反するという憶測もあるが、ライクマンは、「CATVが提 供する無限に近いチャンネルがネット上ですべて見られるわけではなく、CATVサービスに背を向ける人は少ないのではないか」としている。