ネット上の番組視聴が続伸


米国でテレビ番組をインターネット上で視聴する人の数が増え続けている。米市場調査会社「IMMI(Integrated Media Measurement Inc.)」が行った調査によると、回答者の20%が、「プライムタイム番組をオンライン・ビデオで視聴している」と答えた。米国では地上波テレビばかりでなく、ケーブル局もプライムタイム(米東部時間午後8~11時)で放送されている主要番組を、放送日翌日からネット上に無料で提供している。ネット上で視聴される番組は特定の番組に限られる傾向があり、すべてのプライムタイム番組が動画視聴されているわけではない模様。

特筆すべきは、このオンライン・ビデオ視聴者の半数が、番組はテレビではなくネット上のみで視聴すると答えていることだ。ブロードバンド(高速大容量)に接続したパソコンがテレビの代替器として利用されていることが浮き彫りになっている。その他、放送日に見ることの出来なかった番組視聴、いわゆる「おっかけ視聴」に利用すると答えた人は31.3%だった。

また、「見たい番組を見たい時に」視聴するタイム・シフト視聴にはハードディスク内蔵型の録画機DVRを利用するのが通例だが、オンライン・ビデオを活用する人の数がDVRユーザーを超えそうな勢いであることも浮き彫りになった。さらに、オンライン・ビデオ利用者が若者で占められているというイメージが強いが、実際には13~24歳の割合は19.1%にとどまり、逆に25~44歳が占める割合は58.4%にも及ぶことが分かった。またプライムタイム番組のネット視聴者を性別で見ると、女性が55%と男性を上回っている。

IMM社では、ニューヨーク、シカゴ、ロサンゼルスなど米国内6大都市に住むティーンエージャーを含む3,000人を対象に調査した。