ネット視聴率もプライムタイム

米テレビ界のプライムタイムと言えば午後8時から11時までの3時間。ネットワークなどはこの時間帯に最強の番組編成をし、出来るだけ多くの視聴率獲得を狙っているが、テレビ局が運営する動画サイトにヒット数が集まるのもプライムタイムであることが明らかになった。

米調査会社ニールセン・ネットレイティングスによると、週日のプライムタイム帯にNBCネットワークのホームページNBC.comにログインし動画視聴する人の数は全体の40%にも及ぶという。他ネットワークも、ABCが30%(同時間帯)、Foxの26%などとなっており、閲覧する人が同時間帯に集中していることが分かる。

ニールセンのメディア・アナリスト、マイケル・ポンド氏は調査結果を受けて、「オンライン上の番組は、いつでもどこでも視聴できるのがメリットなはず。それでも特定の時間に視聴数が集中するということは、エンターテイメントは夜楽しみたいという市民の気持ちの現れではないか」と感想を述べている。

しかし、高額な制作費を投入した番組をプライムタイムで放送するネットワーク経営陣にとってみれば、「ネット視聴は後にして、番組は、まずは放送で見てほしい」といったところ。ネット人気に戸惑いを隠せないといったところだろう。

ただ、ポンド氏は、いまや米テレビ界のナンバーワン番組となっている「アメリカン・アイドル」(Fox)の視聴者にとって、インターネットを介し番組に参加できることが番組の大きな魅力になっている点を挙げ、「今後もインタラクティブ(双方向)な番組が増えれば、プライムタイムのインターネット視聴率も上がることになる」と予測している。