プライムタイム番組視聴者が高齢化


米ネットワークのプライムタイム番組(午後8-11時)の視聴者が高齢化している。米調査会社「マグナ・グローバル(Magna Global)」社がこのほど発表した調査結果によると、2006-07年シーズンにおける5ネットワーク(ABC、CBS、Fox、NBC、CW)のプライムタイム番組視聴者の年齢中央値が前シーズンの47歳から48歳に上がってしまった。同年齢は5年連続で上昇し続けている。ちなみに、米国人世帯の年齢中央値は37歳。

プライムタイム番組中、視聴者の年齢が一番高かったのがCBSネットワークの看板報道番組で今や米プライムタイム番組中の最古参となった「60 Minutes」。年齢中央値は皮肉にも番組名と重なる60歳だった。ネットワーク別で見ると、CBSが昨シーズンから1歳上昇し53歳と最高齢ネットワーク。NBCが昨シーズンから変わらず49歳。ABCは2歳上昇し48歳となったほか、Foxも3歳上昇し42歳となった。また若者向けミニ・ネットワーク「The CW」は2歳上昇したものの32歳と、他ネットワークに比べ断然「若いネットワーク」になっている。

CBSは「シルバー・ネットワーク」のニックネームを返上すべく長年に渡って番組編成を改革しているが、マグナ・グローブ社の視聴者アナリスト、スティーブ・スタンバーグ氏の見方は悲観的。同ネットワークが若者視聴者獲得を目指してスタートさせた看板番組「サバイバー」や「アメージング・レース」の視聴者の平均年齢が上がっているためだ。

米テレビ界では番組の成功度が18~49歳視聴者層をいかに多く獲得するかで決まることもあり、マグナ・グローブ社が毎年発表する「視聴者年齢中央値」の結果は広告主からも注目されている。