プロダクト・プレースメントが増加傾向


米ニールセン社が今年1-3月期のテレビ番組に採用されたプロダクト・プレースメントに関する調査結果を明らかにした。プロダクト・プレースメントとは番組内に自然な形で商品やブランド名を登場させる広告方法。同調査の対象になったのは地上波テレビとケーブル局合わせ11社のプライムタイム番組。これらの番組に登場したプロダクト・プレースメントの数は昨年同時期比6%と大幅に増加していることがわかった。番組内に登場した商品やブランド名の数は11万7976回だった。

特に地上波テレビの番組に登場したプロダクト・プレースメントの数が昨年比39%増と、増加率がケーブル番組を大きく上回っているのが特徴。同期にプロダクト・プレースメントが最も多く登場した番組はNBCのリアリティー番組「The Biggest Lower」で3977回(1-3月期)。これにFoxの人気オーディション番組「アメリカン・アイドル」(3,291回)、NBCのリアリティー番組「アプレンティス(見習い)」(1646回)などと続いた。トップ10のうち9番組がリアリティー番組だった。
商品としてはコカ・コーラが圧倒的に多く、プライムタイム番組内に登場した回数は2380回。第2位にはフィットネス・クラブの全国チェーン店(1545回)がランクされた。この他、人気スニーカー、ニューバランス(294回)などもトップ10入りしている。これらのメーカーがトップ10の番組に登場した回数は15404回だった。

一方、ケーブル局の番組は昨年同時期比1%減とほぼ横ばいだったものの、商品やブランド名の登場回数で言えば、トップ10番組に現れた回数が59308回と地上波に比べ圧倒的に多く、プロダクト・プレースメントを採用する番組がケーブル局に集中していることには変化がないことを示している。