マイクロソフトが北京五輪オンライン配信


マイクロソフトと米NBCネットワークはこのほど、今年8月に開催される北京五輪のウェブサイト(NBC.Olympics.com)の運営で業務提携したと発表した。NBCは北京大会の放送時間が五輪放送史上最長となる3,600時間となることを明らかにしているが、インターネット利用者は、その大部分に当たる2,200時間相当を、ストリーミング方式を用いてリアルタイムで視聴できるようになるという。どの競技がストリーミングされるかなどの詳細については現在検討中。ただ、体操競技やバスケットボールなど人気の高い競技については、VOD(ビデオ・オンデマンド)形式での配信を考えている模様だ。

NBCスポーツのデジタル・メディア担当上級副社長パーキンス・ミラー氏は広告業界誌「アドバタイジング・エイジ」に対し、「トリノ冬季五輪でストリーミングしたイベントはアイスホッケーのみだったが、今回は放送時間が2,200時間にも及ぶ」と述べ、北京五輪が本格的な動画放送が実施される最初の五輪になることを強調している。

NBCとマイクロソフトとの話し合いは1年半に渡り行われたが、ここに来て米生活者のストリーミング放送に対する関心が急速に高まったことを受けて、「機が熟した」(ミラー氏)との判断に至った。マイクロソフトとNBCはオンライン上の広告収入は折半することで合意した模様。

「NBC.Olympics.com」へのアクセスは、マイクロソフトのポータルサイト「MSN.com」のホームページからも可能となるが、アクセスは米国内からのみ許可されるという。 マイクロソフトでは、ライブストリーミングに同社が開発したプラグ・イン技術「Silverlight(シルバーライト)」を導入。同分野でシェアを独占しているアドビ社の「Flash」に対抗できるソフト展開の絶好機と捉えている。