ヤフーが学生スポーツ・サイトを買収

最高責任者の交代劇があったばかりの米インターネットサービス大手ヤフーが、大学や高校生のスポーツ専門サイト「Rivals.com」の買収を発表した。Rivals.comは米国で人気のカレッジ・フットボールやバスケットボール情報が満載のサイト。同サイトを傘下に入れ、ライバルESPN.comやFoxsports.comなどに対抗し、ヤフー・スポーツをてこ入れしたい考えだ。

ヤフーは一般ニュースや経済ニュースのサイトとしては最もビジター数の多いサイトとされているが、スポーツ部門ではESPN.comのビジター数1,750万(今年5月)に対し、1,500万(同月)と2位の座に甘んじている。

また、ヤフーのもう一方の課題は、利用者の平均年齢が他社と比べ高いこと。機関投資家の間では、「このままでは5~10年後のヤフーの存在すら危ういのでは」などと囁かれている状態で、Rivals.comの買収を通して若者利用者を引き寄せたい考えだ。ヤフーのニュース・情報部門担当のスコット・ムア上級副社長は、「Rivals.comによって、大学生や高校生とヤフーのつながりが強化されることは間違いない」と語っている。

ただ、インターネット利用者数などの調査にあたる「comScore」社によると、Rivals.comの今年5月のビジター数は140万と、スポーツ・サイト中19位。昨年同月比14%減少していることもあり、買収効果がどれほど現れるか疑問視する向きもあるようだ。

買収額は公表されていないが、ニューヨークタイムズ紙は、関係筋の話として1億㌦(約120億円)程度と推定している。