「ライブ・アース」のオンライン視聴者数が最高記録


アル・ゴア前米副大統領の提唱で、人気歌手らが出演、地球温暖化防止を訴えるコンサート「ライブ・アース」が7月7日、ニューヨークなど世界の10都市で同時開催された。日本では京都と千葉の幕張メッセで開かれたが、インターネット上で見た人が記録的な数に達したことが明らかになった。

同コンサートのオンライン放送独占権を握ったマイクロソフト社のポータルサイトMSNによると、コンサートがインターネット上で閲覧された回数は1,000万件以上に上った模様。MSNのジョアン・ブラッドフォード副社長は、「インターネット放送史上画期的な出来事になった」と強調している。これまでネット上で公開されたライブ・イベントの閲覧数で最も多かったのが2005年に世界の飢餓撲滅を訴えるために開催されたコンサート「ライブ8」で、この時は500万件の閲覧数があったとされている。

一方、同イベントのテレビ視聴者数は低調に終わったようだ。米国ではNBCネットワークで放送されたが、平均視聴者数はわずか270万人。ABCネットワークが裏番組として再放送したアニメ番組「モンスター・インク」(同330万人)やCBSの報道番組「48アワーズ」(650万人)に完敗、同夜のネットワーク間の視聴率競争で最下位となった。ロイター通信は、「世界規模のライブ・コンサートのファンが選ぶメディアは、少なくとも米国ではインターネットのようだ」と論評している。

同イベント収益は環境団体に寄付されるが、主催者側によると、世界8カ国で開かれたコンサートの観客は、各国のテレビ、インターネットやラジオ中継を合わせ20億人に達した模様。