五輪放送権料、大幅値上がりか


北京五輪開催まで2ヶ月を切ったが、米国ですでに2014年(冬季)、2016年(夏季)の五輪放送権の話が持ち上がっている。業界誌「テレビジョン・ウィーク」によると、2014年以降、国際オリンピック委員会(IOC)が大幅な値上げを要求してくることは間違いない情勢で、14、16年両大会の権料はNBCが2010年、12年両五輪に払っている放送権料20億㌦(約2100億円)の12.5%増となる22億5000万㌦(約2363億円)につりあがるという。

ただ、近年の五輪大会の視聴率は下降傾向をたどっており、もし北京五輪の視聴率が極端に落ち込むようなことがあれば、次回の交渉に影響を及ぼす可能性が指摘されている。同誌によると、2012年まで7大会連続で五輪の放送権を獲得しているNBCが14年以降も引き続き権利獲得を目指すものと見られているが、ニューズ・コーポレーション傘下のFoxネットワークとウォルト・ディズニー傘下のスポーツ専門局ESPNも五輪放送局を目指し名乗りを上げる模様。

ちなみに、14年の冬季大会開催地はロシアのソチに決まっているが16年は未決定。東京をはじめ、シカゴ、リオデジャネイロ、マドリードの4都市が立候補している。開催都市は来年10月2日のIOC総会(コペンハーゲン)で、IOC委員の投票により決まる。

ところで、NBCでは北京五輪を、地上波ネットワークをはじめ姉妹局のケーブル局などを総動員して放送する予定。放送時間は1996年のアトランタ大会の20倍、2004年アテネ大会の3倍にも上る3600時間に及び、一日平均212時間と史上最長記録となりそうだ。一方、CM予約販売は6月初旬の段階で目標額12億㌦(1260億円)の80%をクリアした模様。