大リーグプレーオフ戦のCM売れ行き好調


米大リーグは10月に入りプレイオフ・シーズンを迎えているが、放送権を握るテレビ局のCM販売が好調に推移した模様だ。大リーグのプレーオフ戦は、地上波テレビはFoxネットワークが、ケーブル局ではタイムワーナー傘下のTBS(ターナー・ブロードキャスティング・システム)が独占放送するが、Foxは9月下旬の段階で全CM枠の85%が、今年初めて放送権を所有することになったTBSではほぼ完売だという。

米広告代理店PHDのネットワーク担当専務、ハリー・キーシャン氏は、「スポーツ番組は好調だが、中でも大リーグ人気はこれからも上昇カーブを描き続けるだろう。そのおかげでプレーオフのCMは高値を呼んだ。こちらの言い値で変えた時代が懐かしいほどだ」と語っている。Foxが今シーズンに放送したペナント戦の視聴率は広告主が重要視する18~49歳台視聴者層で昨年比7%増、18~34歳若者層では17%の増加を示したという。

業界誌「メディアウィーク」によると、Foxがプライムタイムで放送するアメリカン・リーグのプレーオフ戦の30秒CMには20万㌦(約2,300万円)の値がついている模様。また、ワールドシリーズ戦の30秒CMは36万5千㌦~41万5千㌦(約4,200~4,770万円)で取引されているという。昨年は、金曜日に放送された試合が多かったが、今年はゲームが水曜日と木曜日夜に組まれていることも広告主の好感をかった格好だ。金曜日夜はテレビ視聴率が最低の日なのに対し、水曜日と木曜日のプライムタイムはテレビ視聴者数が最も多い曜日で、各局とも人気番組を編成している。

ちなみに、スポンサーにはGM(ゼネラルモーターズ)、大手ビール会社「のアンヒューザー・ブッシュ」、マスターカード、バンク・オブ・アメリカ、ペプシ・コーラなどの優良企業が名を連ねている。