大リーグ公式戦CM売り上げが好調


大リーグの公式戦が4月6日開幕した。昨今の不況下経済でCMの売れ行きが鈍り、料金の値下げを強いられる番組が少なくない中で、野球中継番組が健闘しているという。大リーグの放送権を保有するFoxネットワークのスポーツ部門担当社長エド・ゴーレン氏はメディア業界誌テレビジョン・ウィークに、「レギュラー・シーズンの中継番組のCM販売が堅調に推移している」ことを明らかにしている。


放送権を所有するケーブル局も好調だ。スポーツ専門局ESPNのマルチ・メディア営業担当専務のエリック・ジョンソン氏は、「長年にわたり当局の野球中継番組のスポンサーである、ホームデポ(住宅リフォーム・建設資材・サービスの小売チェーン大手)をはじめ、米通信大手ベライゾンやタコベル(ファースト・フード・チェーン)などがそろって継続スポンサーとして名乗りを上げている。今シーズンも例年通り好調なはずだ」と明るい見通しを示している。ケーブル局ターナー・ブロードも、「今シーズン降りたスポンサーは一社も無い」と説明している。

広告予算削減が当たり前のスポンサーの間で、野球中継番組の人気が何故衰えないのだろうか。広告代理店大手スターコム・メディアベスト・グループ傘下の広告会社「スパーク・コミュニケーションズ」のメディア担当部長ミラージュ・パリク氏は、「CM単価が比較的手ごろなことと、ファン層が広いことなどから、広告主の値下げ対象のリストからはずれているようだ。様々なスポーツ番組がCM枠の値下げに踏み切るなど苦労している中、野球だけは特別のようだ」と分析している。