手のひらサイズの番組受信機登場


米無線通信技術大手クアルコムは7日、モバイルテレビ受信専用端末をクリスマス商戦に向け発売すると発表した。フローTVの編成及び営業担当のジョナサン・バジレイ上級副社長は、車に掲載可能な10インチ型受信機も同時に発売したいとしている。


同社の携帯電話向けテレビ配信サービスFLO-TV(旧メディアフロー)を受信するもので、UHF波のチャンネル55帯域を使用した独自のネットワークで配信されるテレビ番組が視聴できる。新サービスは「FLO TV Personal Television (PTV)」と名づけられた。米国における携帯電話向けのテレビ番組配信はこれまで、通信大手AT&Tやベライゾンの通信網が使われていたが、独自のネットワークを構築したことで、画質や音質などが格段に改善されたという。


専用端末は、3インチの液晶画面が埋め込まれている手のひらサイズ(横4.4インチ、縦3インチ、厚さ0.5インチ、重さは140gほど)(写真)。一回の充電で5時間超の番組視聴ができる。スタンバイ時間は300時間。小売希望価格は249㌦(約22,410円)。同端末で受信できる番組内容の詳細は明らかになっていないが、15チャンネルほどの構成になる模様。月額加入料8.99㌦(約800円)の有料サービスだ。CBSネットワークで放送されている深夜の人気トーク番組「Late Show With David Letterman」は、毎夜11:30からサイマル放送されるが、翌日正午に再放送も配信される予定で、生番組と収録番組が混在することになる。


米市場調査会社「TeleAnalytics」によれば、2013年までにモバイルテレビ市場の利用者は5000万人にまで膨れ上がり、総売り上げは28億㌦(約2520億円)規模になるという。