番組宣伝を視聴者参加型で


CBSネットワークではこのほど、3月15日から開催されるNCAA(全米大学体育協会)主催のバスケットボール・トーナメントを目前に、ブロードバンドを使った視聴者参加型のキャンペーンを始めた。

人気動画共用サイト「ユーチューブ(YouTube)」にヒントを得たもので、CBSコーポレーション傘下のスポーツ専門サイト「CSTVネットワークス」にバスケットボールファンが制作したビデオを投稿してもらおうというもの。ファンが自ら演出・制作した自分の大学やひいきの大学チームの応援ビデオを募集する。CBS側の狙いはトーナメント開催前のムード盛り上げに一役買ってもらおうというものだが、動画共用サイトを使ったユニークな番組宣伝として業界内で注目されている。

CSTVの最高経営責任者ブライアン・ベドル氏は、今回展開するPR手法について、「今米国はデジタル・ビデオ・カメラやカメラ付きの携帯電話の普及のおかげで、国民すべてが映画監督になったようなムードが広がっている。そして、市民が撮影した映像の中身が格段に良くなっている。良質でエキサイティングな投稿サイトとして話題を呼ぶのは間違いない。トーナメントへの期待感を十分に盛り上げてくれるはずだ」と述べている。ベドル氏は、「もし今回のキャンペーンが成功裏に終われば、秋に放送する予定の大学フットボール・トーメントにも導入したい」としている。

3月に開催される大学バスケは、全国の熱狂的なファンがテレビに釘付けになることから「マーチ・マッドネス(3月の熱狂)」と呼ばれ、CBSに高視聴率・高収入をもたらしている。CBSは2003年以来、2014年まで同競技の独占放送権を60億㌦(約7,200億円)の代価を払い保有している。