米08年映画興行収入が過去最高

米業界誌「バラエティー」はこのほど、米国における2008年の映画興行収入が96億3000万㌦(約8667億円)と、過去最高を記録したと発表した。2007年の興行収入96億2000万㌦に比べ微増だったが、同誌は、「歴史的な不況下で記録された特別な業績として、映画史に刻まれることになるだろう」と評価している。

国内興行収入が1億㌦の大台を超えた作品は24本と2007年並みだったが、「バットマン」シリーズの最新作「ダークナイト」の興収は5億3100万㌦(約478億円)と過去最高の売り上げ記録を樹立した。バラエティーによれば、同作品とともに昨年のヒット作となったヒーロー映画「アイアンマン」の成功は、誰も予想していなかった結果だったという。

興行収入上位5作は次のとおり。①ダークナイト②アイアンマン(3億1800万㌦)③インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国(3億1700万㌦)④ハンコック(2億2800万㌦)⑤Wall-E/ウォーリー(2億2400万㌦)

映画会社別で見ると、タイムワーナー傘下のワーナー・ブラザース(WB)が、「ダークナイト」をはじめ、「セックス・アンド・ザ・シティ」(1億5260万㌦)や「Four Christmases」(1億1540億㌦)などの人気に支えられ、興収総額17億7000万㌦(約1593億円)を獲得。トップの座を射止めたばかりか、同社史上最高の記録となった。WBに次いで好調だったのがパラマウント。「アイアンマン」や日本でも封切られ、外国映画の中で第1位の人気作となった「インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国」やアニメ映画「カンフー・パンダ」(2億1540万㌦)などが貢献し、興収総額15億8000万㌦(約1422億円)を記録した。第3位だったのはソニ・ピクチャーズーで興行収入は12億6000万㌦。その他、ユニバーサル、フォックス、ディズニーと続いている。