米11月スイープの王冠はABCに


米テレビ界の重要な視聴率特別調査期間「11月スイープ」の統計が出揃ったが、3年連続でABCネットワークに栄冠が輝くことになった。ABCの同スイープ期間中におけるプライムタイム(夜8~11時)の平均視聴率は、広告主が最重要視する18~49歳層で3.5%(シェア10%)を獲得。CBSが3.4%(9%)で2位。NBCが3.2%(9%)で3位に、Foxが3.0%(8%)で4大ネットワーク中最下位に終わった。

ABCの健闘を支えたのが、人気ダンス競技番組「Dancing with the Stars」。今年でシリーズ第5回目となる同番組は、スターたちが特別訓練を受け真剣勝負をする姿などが大きな支持を得ている。11月27日に放送されたシーズン・フィナーレ(2時間の特別枠)は、レイシングレイサーのヘリオ・キャストロネベスさんのペアが優勝を飾って終了したが、平均視聴者数は2,490万人を獲得、12月3日現在、今シーズン歴代2位にランクされている。ちなみに、今シーズン、視聴率ナンバーワン番組には平均視聴者数2,550万人を獲得したCBSのドラマ「CSI:科学特捜班(邦題)」(9月放送)のシーズン・プレミアがランクされている。

ABCではこのほか、医療ドラマ「グレイズ・アナトミー:恋の解剖学(邦題)」や、同番組のスピンオフ番組「プライベート・プラクティス」、さらにコメディー番組「アグリー・ベティー」などが好調。また週末に放送しているカレッジ・フットボール番組も視聴率底上げに貢献している。 ところで、今年の11月スイープは、各ネットワークとも昨年比視聴率が軒並み低下しているのが特徴。トップだったABCが前年同月比12%減、CBSが8%減、NBCは14%減少した。前年比増加したのは4大ネットワーク中Fox(+3%)のみだった。

スイープは年4回実施されており、同期間の視聴率をもとに広告主との間にCM料金の調整などが行われる。