米ABC、昼ドラをネットでサイマル放送


米ABCネットワークはこのほど、昼間に放送している人気番組を放送と同時にインターネット上で視聴できるサイマル放送を開始した。1月14日から実験放送としてストリーミング放送されているのは、主婦層をターゲットとしたテレビドラマ。日本では昼ドラと呼ばれることもあるソープオペラの人気番組「ゼネラル・ホスピタル」。そして、話題のゲストなどを交えたトーク番組「ザ・ビュー」。ゼネラル・ホスピタルは週日午後3時(米東部時間)から、ビューは、午前11時(米東部時間)からそれぞれ1時間番組として放送されている。

視聴者は両番組をテレビがないところでも、パソコンなどを使いインターネット上で放送と同時に番組視聴できるほか、過去5回のエピソードをネット上でのオン・ディマンドで見逃し視聴が可能になる。米ネットワーク番組ではCBSが夕方の全国向けニュース「CBSイブニング・ニュース・ウィズ・ケイティー・クォーリック」をインターネット上でサイマル放送しているが、昼の番組をインターネット上で同時放送するのは初めて。

ABC広報担当のカレン・ホブソン氏はテレビ朝日アメリカに、「両番組は以前からネット上に番組のハイライトなどを配信しているが、ヒット数が極めて多く、全編の配信にも大きなニーズがあると判断した」と新サービス展開の背景を説明。「今後、視聴者の反応を見ながら、両番組以外についてもインターネット上のサイマル放送を開始するかどうか検討したい」としている。

ちなみに、米国で人気急上昇中のインターネット上の番組配信(オンライン・ビデオ)だが、業界誌マルチ・チャンネルによれば、オンライン・ビデオ視聴者の半数が見逃し視聴に利用していることが分かった。また、ネット上でしか視聴できないオリジナル番組が見たいと答えた人も半数近くいることも明らかになった。