米NBC、サブチャンネルでNYニュース


米NBCテレビは9日、地上波デジタル放送で配信可能となったサブチャンネルを使ったニューヨーク地域向け専門の報道・情報チャンネル「New York Nonstop (ニューヨーク・ノンストップ)」を立ち上げた。NBCによれば同チャンネルはケーブルテレビ(CATV)事業者でも再送信され、視聴可能世帯数は約600万軒に達する見込み。ニューヨーカーに関係ある政治やビジネス・ニュースを15分間のサイクルで、24時間配信される。株式市況については常に画面下段に情報が流されるという。

ニュース以外にも天気予報のほか様々なトピックスを扱うが、レストランや夜の娯楽情報など幅広い情報も提供される。また、毎晩7時にはニューヨークにあるNBCネットワークの直営局「WNBC-TV」の人気キャスターが司会を勤める1時間のニュース番組が編成されている。インターネット向けの動画制作者による番組も数多く登場する目新しいアイディアも試されるという。

同チャンネルを管轄することになるNBCローカル・メディア・ニューヨークのトム・オブライエン社長は、新チャンネル発表文の中で、「ニューヨーク・ノンストップは、ニューヨークのすべてを伝える全く新しいプラットフォーム。世界でも極めてユニークな町の、真のローカルニュースを提供できる」と説明している。

テレビ放送からの視聴者離反傾向が指摘される中、NBCはマルチ・プラットフォームを駆使した番組配信に積極的に取り組む代表選手。業界誌「TVウィーク」は、デジタル波のサブチャンネル有効利用を思案中のローカルテレビ局にとって、一つのビジネスモデルになる可能性があると指摘している。NBCではロサンゼルスの直営局「KNBC-TV」でも3年前からサブチャンネルを使った小規模な情報チャンネルを運営している。