米No.1番組「アメリカン・アイドル」に陰り?


米テレビ界で圧倒的な人気を保っているFoxネットワークのオーディション番組「アメリカン・アイドル」の2006-07年シーズン・フィナーレが5月30日、20:00からの2時間特別編成で放送された。注目の視聴者数は昨年より約600万人少ない3,070万人。業界の中には「無敵『アメリカン・アイドル』も昨シーズンでピークに達したのでは」などと同番組人気に陰りがさしてきたことを指摘する声も上がっている。「さすがに視聴者も飽きてきたのだろう。少なくとも私はもう見たくないと思っている」と感想を漏らすのは業界誌メディア・ウィークのアナリスト、マーク・バーマン氏。

それでも、同夜の視聴者数は、2004年、2005年の最終回を上回り、まだまだ他を寄せ付けない力は失っていない。今シーズン中「最も視聴された番組」であったことに変わりなく、広告主が最も重視する18~49歳層の視聴率ではシーズンを通してトップ。4年連続の快挙となった。

同夜放送された30秒CMも、業界誌アドバタイジン・エイジ誌などによると、昨年同様130万㌦(約1億5,600万円)と、通常の番組では考えられない桁違いの料金で取引された模様だ。Foxネットワークの広報担当スコット・グローギン氏は、「『アメリカン・アイドル』が引き続き米テレビ界を代表する大番組であり続けることに変わりはない。来シーズンも楽しみにしている」と番組継続に自信を示している。

ところで、今シーズンの栄冠に輝いたのはアリゾナ州出身のジョーディン・スパークスさん(17)。10万人とも言われる応募者の中から生まれたこれまでで最年少のチャンピオンとなった。