米TVシーズン、予想外の健闘で終了
昨年9月から始まった米ネットワークテレビ2009-10年シーズンが5月下旬をもって終了した。“高齢化”したドラマ番組がいずれも人気下火となったが、スポーツ中継などイベント番組が視聴者を引き付けたほか、コメディー番組を中心とした新番組の活躍、さらには限界説がささやかれたリアリティー番組の中でもヒット番組が生まれたこともあって、予想以上に健闘したシーズンとなった。
2009-10年シーズン ベスト10番組 |
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番組名 |
ネットワーク |
平均視聴者数 |
1 |
American Idol (火曜版) |
Fox |
2490万人 |
2 |
American Idol (水曜版) |
Fox |
2340万人 |
3 |
Dancing with the Stars |
ABC |
1970万人 |
4 |
NCIS |
CBS |
1880万人 |
4 |
Sunday Night Football |
NBC |
1880万人 |
6 |
Undercover Boss |
CBS |
1770万人 |
7 |
The Mentalist |
CBS |
1680万人 |
8 |
CSI |
CBS |
1580万人 |
9 |
NCIS:ロサンゼルス編 |
CBS |
1570万人 |
10 |
Dancing with the Stars (勝者発表編) |
ABC |
1500万人 |
視聴率番付をネットワーク別で見ると、広告主が重要視する18~49歳層でFoxネットワークが新記録となる6年連続の王冠に輝いたほか、世帯視聴率ではCBSが過去8シーズン中7度目の王者につき、同シーズンの4大ネットワークは2強(Fox、CBS)2弱(ABC、NBC)の構図に塗り替えられた感がある。
「Two and Half Man」や「The Big Bang
Theory」などのコメディー番組が大ヒットしたほか、犯罪捜査ドラマ「NCIS:ネイビー犯罪捜査班(邦題)」が相変わらず堅調、そして視聴率新記録を塗り替えた「スーパーボウル」などが貢献し、CBSはプライムタイム(午後8-11時)平均視聴者数1170万人(前年度比横ばい)を獲得、2位のFox同990万人(同2%増)に大きな差をつけてトップにランクされた。同カテゴリー、3位にはABCが860万人(同4%減)で、NBCが820万人(同4%増)で最下位となった。
プライムタイム18~49歳層の平均視聴率をみると、ひところの勢いは失ったものの、7年連続で米テレビ界人気ナンバーワン番組にランクされたオーディション番組「アメリカン・アイドル」、若者の間で大ヒット番組となっているミュージカル・コメディー番組「Glee(グリー)」などが寄与し、Foxネットワークが3.6%(シェア10%)と、前年度と同率でトップの座を射止めた。同カテゴリー2位にはCBSがこれも前年度同率となる3.2%(シェア9%)で、3位にはABC同2.7%(シェア7%)(前年度比7%減)とNBC(前年度比4%減)が同率でランクされた。
同シーズン人気番組トップ10は、平均視聴者数約2400万人を獲得したFoxの「アメリカン・アイドル」や、人気がさらに上がったABCの「Dancing with the Stars」に加え、初のトップ10入りを果たした新リアリティー番組「Undercover Boss」(CBS)などで占められた。