米TV編成はリアリティー番組花盛り


米テレビ界はシーズン後半に差し掛かっているが、ヒット番組が鮮明になった。Foxネットワークが毎週火曜日(午後8~10時)と水曜日(午後9~10時)に放送するオーディション番組「アメリカン・アイドル」と、ABCネットワークが毎週月曜日(午後8~10時)と火曜日(午後9~10時)に放送する「ダンシング・ウィズ・ザ・スター」の2番組だ。


今年で第8シリーズ目となっている「アイドル」は、今や米テレビ界の揺ぎ無い人気ナンバーワン番組。今シーズンこれまでの平均視聴者数は、2570万人と群を抜いている。一方、有名タレントがプロの舞踏家とペアーを組み、特訓を重ねた上で難易度の高いダンスを競う「ダンシング・ウィズ・ザ・スター」は、3月9日に今シーズンの初回分が放送された。ニールセン社の視聴率速報によれば、世帯視聴率14.1%を獲得、この日の視聴率ナンバーワン番組となるなど好スタートを切った。第1週目は月曜のみの変則編成になったが、第2週目の平均世帯視聴者数は2110万人を記録した。

ほとんど敵無しの両番組は、俳優や脚本家を使わないリアリティー番組の代表格。現在、両番組のほか、今シーズンで第18回目となるCBSネットワークの「サバイバー」が引き続き安定していて、早くも向こう2年間の放送続行が決定された。米ネットワークテレビ編成はリアリティー番組が花盛りといった状態だ。ただ、各番組が長寿番組化しているのが課題。いずれは視聴者に飽きられる運命にある(ブロードキャスティング&ケーブル誌)という見方も出ているが、「新リアリティー番組開発の突破口が見出せない」(NBCユニバーサル編成担当専務ポール・テレジー氏)のが現状だ。