米TV視聴時間は高レベルを維持


米ニールセン社はこのほど、米国におけるテレビ視聴時間に関する調査結果を発表した。同調査によると、2006-07年シーズン中、米家庭でテレビがつけられていた時間は一日当り平均8時間14分。最高記録となった前シーズンに並ぶもので、ニールセン・メディア・リサーチの上級副社長パトリシア・マクドナウ氏は、「米国の日常生活においてテレビが引き続き重要な位置を占めていることを示すものだ」と調査結果を分析している。ちなみに、10年前は7時間12分。ここ10年間でテレビのスイッチがオンになっている時間が大幅に長くなっていることが分かる。

また、実際のテレビ視聴時間は一日当たり平均4時間34分と前シーズン比わずか1分減少に留まっており、こちらも高レベルを維持している。10年前の平均視聴時間は3時間56分だった。マクドナウ氏は、「テレビ以外に自分の好みの番組を視聴できる様々なデジタル端末などが普及しているにもかかわらず、生活者は番組視聴となるとテレビに戻ってくる姿が浮き彫りになった」と述べている。

一方、同調査ではHDD内蔵型のレコーダー(DVR:デジタル・ビデオ・レコーダー)の普及率が高まっていることも分かった。ニールセンによると、今年5月の段階で17.2%だったDVRの普及率が今回は20.5%に上昇した。2006年1月には8%だったことを考えれば米家庭におけるDVR人気が短期間で急上昇していることが分かる。DVR普及ぶりについては、「自分の見たい番組は自分が見たい時間に視聴したいと考える生活者が増大している証拠だ」(ビジネス・ファースト誌)とする見方がある。