米ディズニー、環境映画部門を新設


米メディア・娯楽大手「ウォルト・ディズニー」は4月21日の地球デーに合わせ、自然や環境を扱ったドキュメンタリー映画を専門に扱う映画部門「ディズニーネーチャー」を新設すると発表した。新部門は拠点をパリに置き、長年に渡りディズニーのフランス代表者を務め、映画「皇帝ペンギン(邦題)」のプロデュースにもかかわったジョン・フランソワ・キャミリエ氏が経営責任者となる。

ディズニーのロバート・アイガー社長兼CEO(最高経営責任者)によれば、同部門新設は、制作費が300万㌦(約3億円)と低予算ながら興行収入が1億2,700万㌦(約130億円)と大成功を収めた「皇帝ペンギン」(2005年公開)に触発された。環境問題への関心は世界的に高まっており、ペンギンはもとより、ゴア前米副大統領が出演した「不都合な真実」などが大ヒット、自然映画へのニーズは大きいと判断した模様。同社長は、「ディズニーネーチャーが製作していく映画を通して、人々が自然の美しさとはかなさを理解してくれることを期待したい」と述べた。

アイガー社長によると、ディズニーネーチャーが制作した映画は映画館での上映はもとより、同社傘下のテーマパークに取り入れられたり、キャラクター商品としても販売されるなどマルチ用途に使えるコンテンツとしても活用される。すでに来年4月の公開を目標に、新作映画「アース(地球)」の制作に入っている。同映画は英BBCと米ディスカバリー・チャンネルが共同制作したテレビ・シリーズ「プラネット・アース」をコラボレーションする。