米ネットワークCM料金が4.1%減少


米テレビ界の昨シーズン(2007-08年シーズン)の30秒CM料金が前シーズンに比べかなりの落ち込みを見せていたことが明らかになった。米マーケティング会社「TargetCast TCM」がこのほど発表した調査結果によれば、米地上波4大ネットワーク(ABC、CBS、Fox、NBC)が昨シーズンのプライムタイム(米東部時間20:00-23:00)に放送した番組の30秒スポットCMの平均価格は130,089㌦(約1,314万円)と前シーズン比4.1%減となった。2シーズン連続の減少となったが、昨シーズンの減少幅は、2006-07年シーズンが記録した下げ幅0.7%(前シーズン比)に比べ、大幅だった。

同社によれば、CM料金の値崩れは、歯止めがかからない視聴者のネットワークテレビ離れと、昨年11月から100日間に渡りつづいた米脚本化組合のストライキの影響が大きな要因。また、ネットワークのプライムタイム編成がドラマやコメディー番組など重厚な番組から制作費の安価なリアリティー番組偏重になっていることや、ケーブルテレビ局の夏編成が好調だったことなども追い討ちをかけている模様だ。CM価格は視聴率に比例するのが通例だが、4大ネットワークの昨シーズン視聴率は、前シーズン比13%減少していることも明らかになった。

ところで、CM(30秒)価格の低下はネットワークによってばらつきがあった。一番の落ち込みを見せたのがCBSで前年比10.8%減の116,729㌦(約1,180万円)。これにNBCの6.2%減、102,928㌦(約1,040万円)、Foxが2.3%減の194,969㌦(約1,970万円)と続いた。また、ABCは前シーズン比1.1%増の133,774㌦(約1,350万円)とCM料金が上昇した唯一のネットワークとなった。ちなみに、Foxのプライムタイム編成は20:00-22:00と3大ネットワークに比べ1時間短い。