米ネットワークでカラオケ系番組が人気


今やすっかり英語にもなってしまったカラオケ。今夏、米ネットワークの間でそのカラオケをヒントにした番組が大人気で、急遽、今月から始まる新シーズンにも編成される動きが出ている。

素人のど自慢番組は、Foxネットワークが放送する「アメリカン・アイドル」がその代表格だが、同番組は全国から選りすぐられたプロ顔負けの出場者がアマチュアの頂点を目指すというもの。優勝者などがプロの歌手やタレントになる例があとを絶たない、いわばハイレベルの番組だ。これに対し、今夏放送された「Don’t Forget the Lyrics! (歌詞を忘れないで)」(Foxネットワーク)と「The Singing Bee」(NBCネットワーク)は、「シャワーを浴びながら歌を楽しむ平均的な庶民」(Lyrics担当番組プロデューサー)が対象。視聴者に「自分も出場できるかもしれない」と思わせる両番組の雰囲気づくりが人気の秘訣になっているようだ。Lyricsの平均視聴者数は800万人強、Beeが1020万人と、それぞれ大健闘。夏休み中の番組としては大成功で、結果に勇気付けられた両ネットワークは、今月から始まる新シーズンに新シリーズ(6回)を組み入れることにした。

両番組とも、出場者が音楽に合わせ歌っている最中に、突然、音楽と歌詞の表示がストップ。その後は、自分で歌詞を思い出しながらいかに正しく歌え続けることが出来るかを競うという酷似した内容。Beeでは二人の出場者が競い合うが、Lyricsは1人ずつ挑戦。ただ、家族や友人が助人として登場することが許されるなどの違いがあるだけだ。

ところで、米国のカラオケ人気はすっかり定着した感があり、カラオケ専門雑誌「カラオケ・ナイトライフ」の発行人バート・ロイアコーノ氏によれば、全米に15,000軒のカラオケ・バーがあるという。