米ネットワーク視聴率が最悪レベル


ケーブル局に押され気味の米ネットワークテレビの視聴率にまた芳しくない結果が出た。ニールセン社によると、5月最終週の視聴率は各ネットワークでワースト記録が続出したことが明らかになった。中でも最悪のニュースはNBC。同ネットワークのプライムタイム平均視聴者数は480万人に留まり、少なくとも1991年以来最悪の記録になった。ニールセンでは、「1991年以前の記録はこれから調べなければならないが、同視聴者数より少ない数字を見つけるためには、白黒時代にさかのぼる必要があるかもしれない」としている。

NBCでは同局が独占放送権を所有するアイスホッケー・リーグ(NHL)の優勝決定戦を6月2日のプライムタイムに放送したが視聴率が1.1%と、同ネットワークのプライムタイム番組の最低記録になるなど、散々な結果だった。NBCの視聴率下降線は歯止めがかからない状況が続いており、先月末にはエンターテイメント部門担当社長ケビン・ライリー氏の更迭が発表されたばかり。

不振なのはNBCばかりではない。CBSネットワークも同社の看板ニュース番組「CBS Evening News」の週平均視聴者数が550万人と、こちらは1987年以来なんと20年来最悪の視聴率となった。視聴率の低迷傾向はシーズンが終わった夏休み期間も続きそうで、ネットワーク経営陣は頭を抱えている。

そんな中、米有力調査会社TNSメディア・インテリジェンスが今年1-3月期の広告費を発表した。ネットワークテレビの広告売上が全媒体中最悪で、前年比7.2%減となる61億㌦(約7,320億円)に留まる見通しだ。