米ブロックバスターがBDを選択


米ビデオ・レンタル最大手「ブロックバスター」が同社で貸し出す次世代DVDについて「ブルーレイ・ディスク(BD)」に統一すると発表した。米国で「HD-DVD」の普及をめざす東芝陣営にとって大きな打撃となりそうだ。

ブロックバスターでは、昨年暮れ以来、250店舗を選び、ブルーレイ・ディスクとHD-DVD両規格のDVDを貸し出していたが、7対3の割合で、ブルーレイに圧倒的な人気が集まったという。そこで、ブロックバスターでは全米の1,450店舗に拡大する次世代DVDレンタルについてはブルーレイ一本に絞ることを決定した。同社の販売促進担当のマシュー・スミス上級副社長は、「消費者から伝わったメッセージだ。それを無視するわけにはいかない」と述べ、今回の決定に至る経緯を説明している。ただし、昨年両規格を試験的に提供した250店舗では引き続きHD-DVDがレンタルできるという。

米ウォールストリート・ジャーナル紙は、「二つの全く異なる規格が混在し、生活者を当惑させている次世代DVD市場の解決策につながる第一歩になるかもしれない」とし、ブロックバスターの決定がブルーレイに有利に働く可能性を示唆している。

米国ではウォルトディズニーなど映画会社の多くがブルーレイ規格を採用。これに対し、HD-DVD方式のみを採用している映画会社はユニバーサル・スタジオのみに留まっている。ワーナー・ブラザースやパラマウント・ピクチャーズなどのように、両規格用にDVD販売している大手映画会社もあるが、ブルーレイ方式のタイトル数が圧倒的に多いのが現状だ。