米ブロードバンド普及率が鈍化の兆し?

米国成人の半数近くが自宅でブロードバンド(高速大容量)通信へアクセスしていることが明らかになった。米調査会社「ピュー・インターネット&アメリカン・ライフ・プロジェクト」がこのほど発表した調査結果によると、インターネット利用者の間のブロードバンド利用率は70%、ダイヤルアップ接続利用は23%だったことも判明した。

ただ、ブロードバンドの普及が一部壁にぶつかったとする見方もあるようだ。ピュー社のジョン・ホリガン氏は、「ブロードバンドに切り替えない人々は、同サービスで利用が可能となるサービスに興味が無い人たち。これらの人たちを取り込むためには、ブロードバンドで得られる動画などのコンテンツ内容が大幅に改善されない限り難しいのでは」と述べている。同調査によると、2005年から06年にかけて40%増えたブロードバンド接続利用者数が、2006年から07年には12%増に留まったという。

一方、同調査では、50~64歳生活者のブロードバンド接続が2006年から07年にかけ40%も増加していることや、アフリカ系アメリカ人世帯のブロードバンド普及率が2006年には31%だったものが、現在は40%に増加したことも指摘している。

オンライン調査会社「eMarketer」によれば、2011年までに全米世帯の四分の三がインターネットに接続し、そのうち94.1%がブロードバンド接続に加入するという。