米メディア大手動画サイト名はHulu


米国で爆発的な人気を博している動画投稿サイト「YouTube(ユーチューブ)」に対抗するサイトの名前が決まった。サイトを共同で設立した米メディア大手のNBCユニバーサルとニューズ・コーポレーションによると、サイト名は「Hulu(フールー)」。同サイトの最高経営責任者に就くことになったジェイソン・キラー氏は、「フールーという言葉そのものに意味はないが、短く、発音が容易でひびきが楽しく、我々が構築しようとしているサイトにぴったりのもの」と説明している。インターネット検索大手「グーグル」や「ヤフー」も奇抜な名前がすっかり生活者の間に定着している。

新サイト(Hulu.com)の開設は当初今夏とされていたが作業が遅れ、商業実験サイト(ベータサイト)が今年10月にスターとすることになった。同サイトでは親会社NBCユニバーサルやニューズ社傘下の人気テレビ番組「ヒーロー」(NBC)や「24」(Fox)などの全編やハイライト版、さらには映画なども無料で配信されることになる。ネットワーク以外にも、「ゴルフ・チャンネル」や「ナショナル・ジオグラフィック」など人気専門チャンネルの番組も配信される。

新サイトはアメリカ・オンライン(AOL)、マイクロソフトのMSN、人気SNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)サイト「マイ・スペース」さらには米ヤフーも配信パートナーとなるため、米インターネット利用者の98%(アドバタイジン・エイジ誌)が視聴可能となる最大規模のネットワークになる。

ユーチューブは素人映像の投稿サイトとして始まったが、今ではテレビ番組の抜粋などが無断で公開され、ネットワーク各社が神経を尖らせている。ただ、ユーチューブで取り上げられれば番組の宣伝効果が上がることにも注目、独自ルートのネット上ビデオ配信を模索する動きが活発化している。